「シルバーレイン」麒麟寺いろ香(b04290)とネフティス・ヘリオポリス(b31266)の覚え書き等々。「シルバーレイン」をご存知ない方は回れ右をお勧めします。
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小さな子供には広すぎる部屋の中、几帳面に背筋を正して座る。
誰も見ている者などいない。けれど、そうするように言われていたから。
…ここに来て、どのくらい経っただろう。
見上げるほどに高い小さな窓から射す光を眺め、
いろ香はぼんやりと考えていた。
毎日ただただ与えられる食事と、勉強を教えに来る先生。
同じ事をひたすら繰り返すだけの毎日に、
すっかり時間の感覚など無くなっていた。
誰も見ている者などいない。けれど、そうするように言われていたから。
…ここに来て、どのくらい経っただろう。
見上げるほどに高い小さな窓から射す光を眺め、
いろ香はぼんやりと考えていた。
毎日ただただ与えられる食事と、勉強を教えに来る先生。
同じ事をひたすら繰り返すだけの毎日に、
すっかり時間の感覚など無くなっていた。
日は既に落ちかけていた。
小さな窓から射す光が、沁みるように眩しい。
時々庭に出してもらう以外は、ずっとこの薄暗い部屋の中だ。
大好きなお祖父様にももうしばらく会っていない。
…自分はこの家にいてはいけないんだな…。
ぼんやりと、そう思った。
幼いいろ香でも少しずつ気付き始めていたのだ。
恐らくこうなった原因は、あの白い花だという事に。
不意にふわりとひとひら、いろ香の中から「それ」が現われた。
目の前をひらりと舞い、薄暗闇の中で淡く光る。
「それ」のせいでこうなった事を詫びて慰めているようにも、
「それ」に抗う事の出来ないいろ香を嘲笑っているようにも見えた。
その様を虚ろに映す、青紫の瞳。
…日は暮れ、今日もまた宵闇が訪れる。
より暗さを増す部屋の中、ただ無意味に流れる時間。
そうして少しずつ少しずつ…けれど確実に、
幼いいろ香の中のとても脆い何かが、崩れて欠けていった…。
小さな窓から射す光が、沁みるように眩しい。
時々庭に出してもらう以外は、ずっとこの薄暗い部屋の中だ。
大好きなお祖父様にももうしばらく会っていない。
…自分はこの家にいてはいけないんだな…。
ぼんやりと、そう思った。
幼いいろ香でも少しずつ気付き始めていたのだ。
恐らくこうなった原因は、あの白い花だという事に。
不意にふわりとひとひら、いろ香の中から「それ」が現われた。
目の前をひらりと舞い、薄暗闇の中で淡く光る。
「それ」のせいでこうなった事を詫びて慰めているようにも、
「それ」に抗う事の出来ないいろ香を嘲笑っているようにも見えた。
その様を虚ろに映す、青紫の瞳。
…日は暮れ、今日もまた宵闇が訪れる。
より暗さを増す部屋の中、ただ無意味に流れる時間。
そうして少しずつ少しずつ…けれど確実に、
幼いいろ香の中のとても脆い何かが、崩れて欠けていった…。
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取り扱い説明
■キャラ設定やら何やら置いてあります。極稀に背後もしゃべります。極端なアンオフィになるようなものは無いと思いますが、苦手な方はご注意下さい。
■リンクやらコメントやらはご自由に~。
ふつーに喜びます。
■このブログに掲載されているイラスト作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権は「はち」に、著作権は各イラストマスターに、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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