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「シルバーレイン」麒麟寺いろ香(b04290)とネフティス・ヘリオポリス(b31266)の覚え書き等々。「シルバーレイン」をご存知ない方は回れ右をお勧めします。



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…何が起こったのかわからなかった。

少女は一瞬喜びかけたが、すぐに何かが違う事に気が付いた。
むくりと起き上がった彼の足元はふらふらと覚束ず、目は焦点を定めない。

何よりも、彼が常に纏っていた優しい空気が欠片も感じられなかった。

…彼が再び目を覚ます事をあんなに願っていたのに、
現実はどこまでも少女を裏切り続けた。


「セト……」

絞り出したその声は、不安と混乱にかき消されそうだった。
ゆらりと、「彼だった」それが少女の方へと歩み寄る。

まさか彼は…
彼を切り裂いた「あれ」と、同じものになってしまったのだろうか?

生者ではないもの。
血肉を求め、喰らうもの。
だとしたら、今の彼が欲しているものは一つしかない。

一瞬、ならばこの身を捧げてしまってもいい…と、少女は思った。
どうせ生きていたって仕方がない。ならばいっそ彼の手で…。

しかし、その考えはすぐに打ち消される。

自分が死んでも、彼はこの姿のまま現世に残る。
この世にあり続ける限り、血を求め肉を喰らい、彷徨うだろう。
そして何れは、少女が「あれ」にしたのと同じように…
力ある者に消し去られてしまうのではないか?



…少女の黒い瞳に、何度目かの涙が溢れた。
あの時 光を放った指輪を胸元に構え、彼だったものを、見据える。

視界は滲んではっきりとしない。
けれど、この距離ならば確実に射止められる。
彼を、彼を………止めなければ。

そうして、少女の指輪は再び、光を放った。
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■キャラ設定やら何やら置いてあります。極稀に背後もしゃべります。極端なアンオフィになるようなものは無いと思いますが、苦手な方はご注意下さい。 ■リンクやらコメントやらはご自由に~。 ふつーに喜びます。
■このブログに掲載されているイラスト作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。 イラストの使用権は「はち」に、著作権は各イラストマスターに、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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