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「シルバーレイン」麒麟寺いろ香(b04290)とネフティス・ヘリオポリス(b31266)の覚え書き等々。「シルバーレイン」をご存知ない方は回れ右をお勧めします。



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じりじりと焼け付くような日差し。
木陰に寄り添う二人。

周りの暑さなどそこには存在しないかのように、
木陰の中には爽やかな空気が流れていた。

誰も来ない、二人だけの秘密の場所。
乾いた砂と繁る緑の同居するそこで ただただ二人で時を過ごすのが、
少女にとって何よりの幸せだった。

青年は大きすぎるその体躯を木の幹にもたれかけ、
それと同じように少女は褐色のその身を青年に預けている。

…いつの間にか浅い眠りに落ちていた少女は、ふと目を覚ます。

不意に不安を感じ、青年を見上げ、その大きな手に自分の細い手を重ねる。
その様子に気付いた青年は、何も言わずただ笑みを向ける。
互いの指には、木漏れ日に光る指輪。
…確かに彼はいる。別に、何の不安を感じる事もない。

急に自分のした事がばかばかしく思えて、少女はくすりと笑う。
もう少し眠るといい、と促すように、青年は少女の頭を軽く撫でた。

二人は、一言も言葉を交わす事はない。
それでも十分に、互いの気持ちは通い合っていた。

「セト……」

甘い吐息のように、少女は青年の名を呼んだ。
彼に聞こえない事はわかっていたが、
ただ溢れてくる気持ちを口に出さずにいられなかった。
細められた黒曜石のような瞳に、光が差す。

再び頭を撫で笑みを向ける青年に、
少女はにこりと微笑み返しまた浅い眠りの中へと落ちていく。


少女がその優しい笑顔を見たのは、それが最後だった。
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■キャラ設定やら何やら置いてあります。極稀に背後もしゃべります。極端なアンオフィになるようなものは無いと思いますが、苦手な方はご注意下さい。 ■リンクやらコメントやらはご自由に~。 ふつーに喜びます。
■このブログに掲載されているイラスト作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。 イラストの使用権は「はち」に、著作権は各イラストマスターに、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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