「シルバーレイン」麒麟寺いろ香(b04290)とネフティス・ヘリオポリス(b31266)の覚え書き等々。「シルバーレイン」をご存知ない方は回れ右をお勧めします。
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…明けた空は、相変わらず鉛色だった。
身寄りの無い彼の死を悼む者は、1人だけ。
泣き疲れたその身を委ね、もう脈打つ事のない彼の胸に顔を伏せている。
一晩 野晒しだったその体は、すっかり冷え切っていた。
身寄りの無い彼の死を悼む者は、1人だけ。
泣き疲れたその身を委ね、もう脈打つ事のない彼の胸に顔を伏せている。
一晩 野晒しだったその体は、すっかり冷え切っていた。
…もしかしたら、自分はまだ夢を見ていて、
そのうち彼はふと目を覚ますかも知れない。
そんな事も思ったが、一晩泣き、夜が明け、目を覚ましても…
彼の体は、硬く横たわったままだった。
二人で永遠を誓った木陰は、彼が永遠に眠る場所となってしまった。
少女の指輪が、曇天に鈍く光る。
安っぽい、小さな指輪。
けれど少女にとっては、他の何にも代えられない、宝物の指輪。
…一緒に死んでしまいたい。
彼がいないなら、もう自分など生きている意味がない。
そんな考えばかりが、ぐるぐると頭の中に渦巻く。
彼を切り裂いた「何か」の事も、自分がそれを消し去った事も、
もう頭の何処にも残っていなかった。
ただ、彼の側から離れたくないという思いだけが、少女をそこに留めていた。
温もりを失った彼の体が、
冷え切った少女の体温をさらに奪っていく。
ああ、このまま彼に寄り添っていればいいんだ…。
そう思い ゆっくりと目を閉じると、少女は彼の所へ逝ける喜びすら感じた。
閉じた瞼から一筋 涙がこぼれる。
頬を伝った雫が彼の胸元に落ち、吸い込まれるように滲んだ。
…その時だった。
彼の体が異様な痙攣を起こし……起き上がった。
そのうち彼はふと目を覚ますかも知れない。
そんな事も思ったが、一晩泣き、夜が明け、目を覚ましても…
彼の体は、硬く横たわったままだった。
二人で永遠を誓った木陰は、彼が永遠に眠る場所となってしまった。
少女の指輪が、曇天に鈍く光る。
安っぽい、小さな指輪。
けれど少女にとっては、他の何にも代えられない、宝物の指輪。
…一緒に死んでしまいたい。
彼がいないなら、もう自分など生きている意味がない。
そんな考えばかりが、ぐるぐると頭の中に渦巻く。
彼を切り裂いた「何か」の事も、自分がそれを消し去った事も、
もう頭の何処にも残っていなかった。
ただ、彼の側から離れたくないという思いだけが、少女をそこに留めていた。
温もりを失った彼の体が、
冷え切った少女の体温をさらに奪っていく。
ああ、このまま彼に寄り添っていればいいんだ…。
そう思い ゆっくりと目を閉じると、少女は彼の所へ逝ける喜びすら感じた。
閉じた瞼から一筋 涙がこぼれる。
頬を伝った雫が彼の胸元に落ち、吸い込まれるように滲んだ。
…その時だった。
彼の体が異様な痙攣を起こし……起き上がった。
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取り扱い説明
■キャラ設定やら何やら置いてあります。極稀に背後もしゃべります。極端なアンオフィになるようなものは無いと思いますが、苦手な方はご注意下さい。
■リンクやらコメントやらはご自由に~。
ふつーに喜びます。
■このブログに掲載されているイラスト作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
イラストの使用権は「はち」に、著作権は各イラストマスターに、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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