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「シルバーレイン」麒麟寺いろ香(b04290)とネフティス・ヘリオポリス(b31266)の覚え書き等々。「シルバーレイン」をご存知ない方は回れ右をお勧めします。



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薄暗い座敷牢の中に、一人の少女がいた。
闇に映える白い肌、漆黒の髪に青紫の瞳を伏せ、
その印象はまるで人形のように冷たい。

いろ香は十五歳になっていた。

元より神秘性を放っていたその風情は さらに香るような色気を纏い、
一見、年齢にそぐわない雰囲気を漂わせる。

しかし瞳には確かに歳相応の幼さを残し、
少女とは言い難いその雰囲気と相まって より不思議な印象を生み出していた。

いつものように姿勢を正し虚ろに宙を眺めていると、
不意に目の前を、ふわりと花びらが舞った。

体のどこからか現われるそれは、
どうやらいろ香の胸元から這い出ているようだった。

着物を少しだけ崩すと、
蟲たちは喜ぶように次々と現われ花の形を模し、ひらひらと舞った。
…そして、じわりと沁みるような疼きを感じる。

座敷牢に閉じ込められてからも 蟲たちは気まぐれにその姿を見せるが、
昔のように抗えないほどの激しい蠢きは感じない。
恐らくあの、人ならざる「何か」を見ていないからだろう。

あれは今も外を徘徊しているのだろうか。
日常の中に、当たり前のように。

幼い頃に見たきりのあれの記憶は既にぼんやりと薄らいできていたが、
目の前を舞う蟲たちがそれを忘れさせる事はない。


…ひらりと舞う花びらにそっと指先を触れてみると、
途端に蟲たちは散り散りになり
吸い込まれるようにいろ香の中へと戻っていった。
それはまたじわりと疼いたかと思うと、体の中に沈み込むように消えていく。

…一体何のために、こんな力が備わっているのか。

考えないようにはしていても、蟲を見るとやはりそれが頭を過ぎる。
しかし何度考えても行き着く場所は同じだ。
考えてはいけない。
そう思い、思考をかき消すように頭を振る。


…気がつくと、薄暗い部屋の中はさらに暗さを増していた。
小さな窓から見えるわずかな空は、また宵闇に染まっていた…。
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■キャラ設定やら何やら置いてあります。極稀に背後もしゃべります。極端なアンオフィになるようなものは無いと思いますが、苦手な方はご注意下さい。 ■リンクやらコメントやらはご自由に~。 ふつーに喜びます。
■このブログに掲載されているイラスト作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。 イラストの使用権は「はち」に、著作権は各イラストマスターに、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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